2024年05号
春先から初夏にかけて眠気が強くなって気だるくなってしまうなど体に不調を感じることが多いと思います。中国ではこの時期、生活に支障が出るほど辛くなってしまう症状のことを「春困(しゅんこん)」と呼び、古くから様々な対策が取られてきました。活動レベルを下げ、熱を逃さないようにしてきた冬から、春は新芽が出てくるように、エネルギーが湧き上がって活動的になる目覚めの季節。しかし体はまだ起きておらず、だるい状態が続いているのが春困です。症状としては、集中力を欠いてミスをしやすくなる、倦怠感が強くて仕事や学校に行くのが辛くなる、常に眠いなど。放っておくと五月病などにもつながってしまうので、ケアしておくことが大切です。具体的な対策は肝臓のケア。東洋医学では、今まで眠っていた体を活性化させるのが肝臓だとされており、春から初夏の不調は肝臓の力が強すぎたり、弱すぎたりするために起こると考えられています。東洋医学では将軍に喩えられるほど強い力を持つ肝臓。一方で沈黙の臓器とされるように肝臓の不調はなかなか自覚しづらいのも事実。立春を過ぎたのに身体はいつまでも冷えていると、肝臓は春の準備をしっかりできず、体に様々な不調が出てしまいます。“肝は血を蔵(ぞう)す”というように、肝臓が弱っていると、身体の各部位への血液の巡りが崩れてしまいます。頭に充分な血液が回らなくなることで、ぼーっとする、眠気が続く、神経伝達が鈍って身体もだるい、腰痛など筋肉の障害も起きやすいですし、さらには貧血などの症状が出てしまうのです。これを改善するためには、しっかり入浴したり運動して体を温めます。そして飲酒や、揚げ物などの油物は控えて肝臓に負担をかけないことが大切です。また、肝臓などが回復する23時から3時の間はちゃんと寝るようにしましょう。食べものとしては解毒作用を助けるキャベツ、菜の花、緑豆モヤシ、山菜、しじみ、などを摂るといいでしょう。また、貧血予防に鉄分が多いレバーやカツオ、マグロなども良いでしょう。 西 邦光
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