2019年01号
温泉にある煖潤(だんじゅん)活腸の効果
私(福田稔先生)が尊敬する後藤艮山(1659~1733)は江戸時代中期の医学革新運動の先駆者です。当時の医師は髪を剃り僧形となり僧衣を着用し僧官の位を誇っていました。艮山はこれに抵抗し髪を束ねてくわい頭ににし、平服を着用していました。テレビの時代劇に出てくる医師の姿です。これにより仏教から医業が独立し、社会的地位確立の 原動力になったそうです 。後藤艮山は、病人を貧富で差別をする金儲けや僧形の医師を嫌い「上は天子から下は庶民に至るまで患者を選んだり、医を金儲けの手段にしてはいけない」と一生涯、町の医師をとおし、医師に見放された患者もことごとく治療したために常に患者が門前に溢れ、その弟子は200人を超えたとされています。彼は「一気留滞説」、百病はー気の留滞によって生ずると唱え、順気(気の流れを正常に戻す)によって治療の網要としました。書物や民問療法の中から、実効性のあるものを採用し、灸、熊胆、温泉、八つ目ウナギや卵などの栄養療法も用いたので、「湯熊灸庵」と呼ばれていました。 また彼は、温泉は入浴した際に、温めて潤いを与え血流を良くし、新陳代謝を活発にするという 「煖潤活腸の効果」があることを認め、病気の治療に応用すべきだと唱えた、日本の科学的な温泉療法の創始者です。 研究は受け継がれ、一番弟子、香川修徳は、病気の原因が人体における気の鬱滞にあり、それを解くのは温泉が一番であるとすすめました。その後、温泉の含有成分により治療効果を説く温泉分析学ヘ飛躍的に発展を遂げています 。
私はこれからも現代の 後藤艮山を目指して血液の流れを改善する効果的な 方法をいろいろ考案し精進していくつもりです。温めるばかりでなく気の滞留までもゆるめる温泉の成分は9種類あるそうです。ストレスから解放されて温泉での湯治もたまには良いものです。
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