2016年12号
病気予防に必要な筋肉:
おなかには胃腸、膵臓、脾臓、胆嚢、腎臓、子宮、卵巣といった重要な臓器がおさめられています。特に腸内にはパイエル板という免疫細胞が集まった組織があります。この内臓を大切に守るのが腹部の筋肉です。背中には背骨がありますが、腹部には骨がないので筋肉は層を成して守っています。腹筋が落ちておなかに脂肪がつくと臓器を圧迫して、内臓は正常な位置にとどまれずに機能を妨げられます。内臓脂肪は血管に入り込みやすく、メタボリックシンドロームとなって生活習慣病を引き起こしかねません。内臓筋は自分の意思でコントロール出来ません。腹筋が衰えて腹部圧力が低下し、胃が正常な位置より垂れ下がる胃下垂、腎臓の下への移動、直腸脱、脱肛、子宮下垂、子宮脱なども腹筋の衰えが原因で起こります。お尻の筋肉がそげて垂れ下がる、尻欠ける現象は下半身の筋力低下、特に足の筋力低下のサインです。筋肉の70%が下半身にあるため、足の筋力低下は老化現象の原因です。東洋医学では患者さんに仰向けになって寝てもらい、手のひらでへその上と下を順番に押さえる腹診を行います。へその上よりも下を押さえたときに抵抗力が無くてペチャンコになる状態を「臍下不仁(さいかふじん)」といい「腎虚」と診断します。 腎虚は下半身の血流が悪くなり、腎臓、副腎、泌尿器、生殖器の臓器の力が弱くなり、足腰の冷えやむくみ、痛み、しびれが起こって頻尿などの症状を引き起こします。歩くだけではなかなか筋肉はつきません。筋力をつけるには短時間に負荷を40%以上かけることが必要です。筋肉には数百から数千本の筋繊維があり、一本の筋繊維の周りに数百本の毛細血管が走っています。足腰の筋力がそげ落ちると筋肉に沿って走っていた毛細血管もその数が減少し、そこを流れる血液は行き場を失い、上半身へと集まるので高血圧になる人が多いのです。下半身を鍛えて全身の血行を促進することが健康の維持や増進、病気の改善につながります。
参考文献:「非常識の医学書」実業之日本社(p210、211)
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