2011年 06号
6月20日に京都、鞍馬山の鞍馬寺で行われる蓮華会の行事で竹伐り会式という行事があります。寺の伝えでは延喜年間に峯延和尚が護摩の秘法を修していた時、雌雄の大蛇が現れて和尚を呑もうとしたので、和尚は呪文を唱えて調伏したところ、雄蛇は死に、雌蛇は許されて水の乏しい鞍馬山の閼伽水を守護することを誓い、それによって直ちに泉が湧き出たという故事にならって、竹を雌雄の蛇に見立てこれを伐って調伏する意をしめすようになったのであるとのことです。さて、今回は石原結實先生の血液の汚れのお話です⇒
オ血(オはやまいだれに於)は、「オ」は「滞り」という意味を持ち、西洋医学では血行不良の状態です。血液を汚す原因は体内で発生した老廃物や余剰物、侵入した異物です。本来は排泄されるべき物が冷えによって排泄がうまくいかなかったり、排泄よりも蓄積が早い場合は汚れがどんどんたまっていきます。たまっていくとオ血を知らせる症状が体の色々な部分に出てきます。体が冷えて血流が悪くなると血液が滞留し、表面の毛細血管が拡張してきます。その結果、起こるのが赤ら顔、目の下のクマ、下肢の静脈瘤などです。さらに血液の汚れが増すと、汚れた血を体外に捨てて体内を浄化しようとします。それが鼻血、歯茎の出血、痔や不正出血です。?血の症状が出ていても、西洋医学の精密検査や血液検査ではわからないことが多いのです。突然死を起こした人はオ血から心筋梗塞や脳卒中などの循環器系の病気に進んでしまった人が多いようです。(中略)本格的な病気になる前に体を休息させたり冷えを解消したり労ることをしましょう。ちなみに女性は13~50歳くらいまでの約35年間に渡って月経があります。月経は自然の瀉血、汚れた血を抜いているのと同じです。28日周期で1年間に13回、月経の期間が6日と考えると年間約80日。35年間ですから2800日。1年365日で計算すると約7年間月経によって汚れた血を浄化しています。男性79歳、女性86歳、7歳の平均寿命の差になります。ストレスや喫煙、飲酒など、血液を汚しやすい過酷な環境におかれている男性こそ、オ血対策を考慮していかなければなりません。
参考文献:「非常識の医学書」実業之日本社(p62.63)
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