2008年 12号
去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの
これは高浜虚子が昭和25年に作った句です。何か強い意志のようなものが感じられますね。皆様はこの句を詠まれてどのようにお感じになられましたでしょうか。私は貫く棒と聞いて除夜の鐘の鐘突き棒を想起しました。ご存知の通り、除夜の鐘とは12月31日の除夜(大晦日の夜)の深夜0時を挟んで寺院で撞かれる鐘のことです。除夜の鐘は108回撞かれ、この由来には諸説あります。 眼(げん)・耳(に)・鼻(び)・舌(ぜつ)・身(しん)・意(い)の六根のそれぞれに好(こう:気持ちが良い)・悪(あく:気持ちが悪い)・平(へい:どうでもよい)があって18類、この18類それぞれに浄(じょう)・染(せん:きたない)の2類があって36類、この36類を前世・今世・来世の三世に配当して108となり、人間の煩悩の数を表す。 或いは、月の数の12、二十四節気の数の24、七十二候の数の72を足した数が108となり、1年間を表す。そのほか、四苦八苦を取り払うということで、4×9+8×9=108をかけたとも言われているようです。
さて、年末の寒さ厳しい季節となり、風邪やインフルエンザにかかる方も多くなって参りましたので、今回は風邪の特効薬「葛根湯」の主成分である「葛(くず)」についてお話をさせていただきます。葛は寒気の邪気を追い払い、体の陰を養う性質を持つので、風邪を引いた方や血行の悪い方に良いとされています。また、葛は血液の粘度を下げ、脳や体の血流を改善したり、免疫力を高めることでインフルエンザなどのウィルス感染を抑えることが現代の研究でも確認されています。風邪けや咽喉の渇きを解消するためには市販のくず粉を熱湯に溶かして飲んだり、肩こりや下痢を止めるためには更によく煮ていただくと良いようです。
参考文献:「東方栄養新書」 メディカルユーコン社
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