2017年02号
静脈の血管は血液をスムーズに心臓に戻せるように薄く伸びやすく出来ています。所々に弁があり、血管の収縮、弛緩に応じて開閉しながら血液量を調節し逆流を防いでいます。心臓は静脈内の血液を戻す、吸い上げる力を持ってはいません。体の上半身に回った血液は重力の助けで比較的楽に心臓まで戻るのですが、心臓より下半身に下りた血液は重力に逆らって上り心臓にたどり着かなければなりません。静脈は筋肉の中を走っているので、周辺の筋肉の助けを借りています。下半身の筋肉が衰えてしまうと、うっ血となり心臓に戻る血液量が減少します。そうなると少ない血液量を全身に送るために、心筋が強く収縮して血管の圧力を高めるしかありません。お年寄りの血圧が年齢と共に上昇するのは筋肉が衰退して血圧を上げないと血液が全身に行き渡らないからです。血管も硬くなり、末梢にまで血液を送り出すには少し高めの血圧が必要です。老廃物の酸化物質が蓄積して、顆粒球が多くなり、交感神経緊張状態となって血管が収縮していることも原因です。お年寄りの血圧が高くなるのは自然の現象ですから、血圧降下剤を飲むと余計に血管を収縮させ、より交感神経緊張状態を作っていきます。体は、何とか血圧を高めて末梢にまで血液を送ろうと余計に頑張ってしまいます。特に降圧利尿剤は体から水分をしぼりとる薬のため、いったん血圧が下がっても体は脱水症状を起こし血液の粘性が高まり、ドロドロの血液になるわけです。そうなると体はドロドロの血液をなんとか流そうといっそう交感神経を緊張させます。交感神経が緊張すると血管も緊張し、血流が悪くなり、血管が細くなって、脳血栓や心筋梗塞を起こしやすくなります。水分不足によって循環障害が起こり、血圧が上昇して緑内障や白内障になったり、血液の濾過や尿の産生が出来なくなり、腎不全になることもあります。脳に血液が充分回らなくなり、早く認知症の症状が出てしまうこともあります。低体温に気をつけて筋肉をつけて、血行を良くすることが大事です。
参考文献:「非常識の医学書」実業之日本社(p214、215) 日本氣鍼法学会会員 西 邦光
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