2009年 12号
気がつくと今年ももうあとわずかですね。この時期になりますと、忘年会が目白押しという方もおられるのではないでしょうか。実は忘年会には結構長い歴史があるのです。そもそも忘年会というのは日本独特の行事で、中国では、「忘年」を本来、年の老いたことを忘れる意として「忘年忘義、振於無意」(『荘子』斉物論)のように用い、上下の年齢を問題にしない意にも用いています。これを一年間の苦労を忘れる意に解釈し直したのが、日本人の工夫のようです。室町時代に「深更に及びて百韻了りぬ、年忘れと謂うべきか」(『看聞御記』)のように「年忘れ」が現れ、連歌を詠み合う行事「年忘れ」が始めと言われています。ただ、現在の忘年会とは異なり、貴族や武士などが行う厳かな会だったとのこと。江戸時代になると、庶民が「一年の労をねぎらい、杯を酌み交わす」といった、現在に近い形の忘年会が存在していたのですが、武士階級は年末ではなく、年始に「新年会」を開いて町民との身分の違いを見せたそうです。現在のように、行事として慣例化したのは明治時代に入ってからで、政府の官僚や学生を中心に忘年会がにぎやかに開かれていたという記録があります。官僚はボーナスが出た頃、学生は年末年始の帰省前に集まっていたと伝えられていて、この頃になると忘年会は、現在とあまり変わらない年末の風物詩となりました。
さて、今回は冬場特に活躍する「生姜(しょうが)」についてお話しします。しょうがにはジンロゲンという辛味成分がありますが、これには強い殺菌力があります。また、食欲を増進させ、新陳代謝を活発にし、発汗作用を高める働きや、血中のコレステロールを減らして、血管を軟化する作用なども認められています。その他、しょうがの香り成分であるジンギベロールは胃液の分泌を促進して、腸の働きを活発にし、嘔吐を止める作用があります。更に、解熱作用や心臓や呼吸中枢・血管運動中枢興奮作用、抗酸化作用、抗菌作用なども、しょうがには認められています。ただ、腐ったしょうがには肝臓に対して毒性を持つサフロールという成分が存在します。加熱しても食べると激しい下痢や嘔吐などの症状が出ますので色が茶色に変わっていたら、食べないように注意が必要です。
参考文献:「東方栄養新書」 メディカルユーコン社
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