2007年 09月号
「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、今年の夏の暑さは特に厳しかっただけに、秋のお彼岸がことさら待ち遠しいですね。さて、そのお彼岸ですが、正しくは「彼岸会(ひがんえ)」といいます。彼岸に到るという意味で、迷いに満ちあふれたこの世此岸(しがん)から、悟りを得た世界、彼岸(ひがん)へ到ることを願って、行いを慎む期間とされていました。彼岸へ到達するために、日ごろ忙しさに追われ、自分自身の仏心を見つめることのできない人々が春と秋の七日間、善事を行い、先祖への報恩感謝を表わします。 お彼岸は、春三月の春分の日、秋九月の秋分の日をそれぞれ中心として、その前後三日間を合わせた一週間を、春のお彼岸、秋のお彼岸と呼んでいます。ちなみにお彼岸のお供えと言えばぼた餅とおはぎ。ぼた餅は「牡丹餅」、おはぎは「御萩」。牡丹の花は春に咲きますので、春は牡丹餅といい、萩の花の咲く秋は御萩餅(あるいは、萩の餅)と言うそうです。さらに花のイメージとして、ぼた餅はこしあんで、おはぎは粒あんで作るのだそうです。 さて、今回は「茄子(なす)」についてお話しします。茄子はインド原産で中国では鑑賞用植物として栽培され、その後食用にされました。日本には八世紀頃渡来したようです。茄子の栽培は江戸時代にはすでに駿河で行われ、大名が正月に初物を食べるのが儀式となっていたようです。この紫色の茄子の皮にはコレステロール値の下降作用があるナスニンという成分や抗酸化作用によりガンや老化を防ぐポリフェノールという成分が含まれています。また、毛細血管を丈夫にするビタミンPも皮の部分に多く含まれていますので、皮はむかずに料理するのがお薦めです。また、スイカと同じようにカリウムが多く含まれ、利尿作用を持つと考えられています。東洋医学的に見ますと、茄子は体を冷やす作用が強い野菜ですので、夏バテ解消の働きがあり、熱っぽい方には適していますが、冷えのある方が食べ過ぎるのは良くないようです。特に妊婦さんは子宮を冷やすと胎児の発育に不利なため、「秋茄子は嫁に食わすな」のことわざに従うべきでしょう。 参考文献:「東方栄養新書」 メディカルユーコン社 |
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