〜月刊 ハリ師の健康話〜

西院長による、月一回更新の健康講座ブログです。



2008年2月号 「食と健康(大豆)」

日本氣鍼法学会会員  西 邦光


 冬来たりなば春遠からじと申しますが、二月の節分の時期ごろになりますと、皆様も暖かい春が待ち遠しいと思われるのではないでしょうか。元来、節分とは「季節を分ける」ことから「節分」です。現在では節分といえば立春の前日だけを指すようになりましたが、季節の始まりを示す立春、立夏、立秋、立冬の前日はいずれも節分なのです。二月の節分の日には、炒った豆を年神に供えたあと、その豆を年男(その年の干支の生まれ)が「鬼は外、鬼は外、福は内」呼ばわりながら蒔きます。このとき蒔かれた豆を自分の年の数だけあるいは、年の数+1だけ拾って食べ、一年の無病息災を願う風習があります。この「鬼は外」については、中国から渡来し宮中で行われていた「追儺(ついな)」の行事と節分に行われた方違え行事の中の「豆打ち」の儀式が融合したものだといわれます。追儺は「弓矢などで悪鬼、厄神などを追い払う行事」で、年の暮れに行われていました。
 さて、豆まきということで、今回は「大豆」についてご紹介いたします。原産は中国の北部であるとされ、日本には2000年前に伝わり、五穀(稗、粟、麦、米、豆)の一つとして重用されました。1991年は「ヨーロッパにおける大豆年」とされ、健康維持を助ける大豆の効果が世界でも認められました。この大豆に含まれているスタキオースというオリゴ糖は酸や熱に強く、腸の善玉菌を増やす作用があります。そして、大豆にはポリフェノール類の一種であるイソフラボンが含まれていますが、これは女性ホルモンに似た働きがあり、更年期障害によるのぼせを収めたり骨粗しょう症の予防や改善に効果があります。更にこのイソフラボンの一種であるダイゼンには先の効果以外に化学物質によるガンの誘発を抑制する作用やマクロファージの活性を高め、免疫力を高める効果もあります。また、アミノ酸で組成されている大豆ペプチドは腸で吸収されやすく水に溶けやすいので飲料水としても登場しました。そのほか、リノール酸の抗酸化作用で老化防止や疲労回復、サポニン、レシチンによりコレステロール値を下げ、高脂血症予防の効果も期待できます。

参考文献:「東方栄養新書」 メディカルユーコン社